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映画『超高速!参勤交代』に見る東京一極集中

  • 執筆者の写真: うらのりょうた
    うらのりょうた
  • 2021年10月21日
  • 読了時間: 2分

時は江戸時代。福島県磐城の貧乏小藩である湯長谷藩は参勤交代を終えて故郷に戻りました。しかし、湯長谷藩の金山を狙う幕府の陰謀により、「金山の調査結果に疑義がある」と難癖を付けられ、「5日以内にもう一度参勤交代せよ」と無理難題を押し付けられます。

現在の福島県いわき市

物語はフィクションですが、湯長谷藩(ゆながやはん)や藩主の内藤政醇(ないとうまさあつ)は実在しました。湯長谷藩は1万5000石の小藩で、佐々木蔵之介演じる内藤政醇は名君と慕われた人物です。


Googleマップで調べてみると、湯長谷藩から江戸城までは195㌔、徒歩で40時間。不可能ではないですが、大名行列を組むことを考えるとかなり厳しい数字です。

間に合わなければ藩は取り壊し、藩主は切腹。田舎侍のプライドが許しません。最短ルートで江戸に向かうため、山中を最低限の人数で駆け抜けます。そして、幕府の役人が監視する宿場では日雇い中間を揃えて大名行列を組みます。最前列がこっそり最後尾に戻り、もう一度大名行列に加わるという荒業も。そして、参勤交代を遂行し、小藩の弱みに漬け込み私腹を肥やす老中を見事に成敗するのでした。


本作は歴史が苦手な方でも楽しめる内容になっています。いかに参勤交代が藩にとって負担の大きいもので、体力をそぎ落とすかが見事に表現されています。言い換えれば、参勤交代があったからこそ中央に権力が集中し、何百年にもわたって大きな争いなく江戸時代が続いたといえます。東京一極集中は既にこの頃から始まっていたのですね。

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