激震!パンダ立県・和歌山県はどうなる!?日本のパンダ外交の歴史
- うらのりょうた
- 5月11日
- 読了時間: 3分
更新日:5月13日
「激震」と言っても過言ではありません。和歌山県白浜町にあるアドベンチャーワールドのパンダ返還が決まりました。しかも、4頭全頭一括で、わすが2カ月後に。30年以上も和歌山県とともに歩んできたパンダとの突然すぎる別れ。和歌山県はこれからどうなってしまうのでしょうか。
パンダ外交
「パンダ外交」という言葉があります。パンダのことが好きなのは日本だけではありません。アメリカやヨーロッパ各国でも人気の高いパンダは中国が友好を示す手段として用いてきました。
客寄せパンダ
日本に最初にやってきたのは1972年。日中国交回復を記念してジャイアントパンダのカンカンとランランが中国から東京の上野動物園にやってきました。日本中では空前のパンダフィーバーが巻き起こり、上野動物園では2時間待って30秒しか見られないような状況だったそうです。現在でも使われている「客寄せパンダ」という言葉はこの時に生まれました。
白浜町にパンダが来日したのは1994年。世界初の日中共同繁殖研究が始まりました。和歌山県はパンダブームに沸きます。
パンダ号にパンダのラッピングバス、パンダ像、パンダグッズだらけのお土産店。アドベンチャーワールドに限らず、和歌山県内のお土産店はパンダだらけ。まさにパンダ立県です。
白浜町は人口2万人に対して観光客295万人(2023年)。観光の目的は温泉が30%が1位、パンダが20.1%で2位。
"パンダ一本足打法"というと極端かもしれませんが、白浜町はパンダに続く観光資源を模索しています。もちろん、アドベンチャーワールドにはパンダ以外にもイルカやライオンなど魅力的な動物がたくさんいます。歴史ある白浜温泉や白い砂が美しい白良浜、千畳敷に三段壁、とれとれパークにエネルギーランドなど多くの観光資源を有する白浜町ではありますが、パンダの抜けた穴は大きいです。例えば、今列挙した多くの観光地でもパンダグッズが販売されているのです。
白浜町にパンダがやってきた6年後の2000年には阪神淡路大震災で深い傷を負った人々を勇気づけようと兵庫県神戸市にもパンダがやってきました。神戸復興への願いが込められたパンダは「興興(コウコウ)」夜明けを意味する「旦旦(タンタン)」と名付けられました。
しかし、2024年にタンタンは天国へ旅立ち、神戸市からパンダはいなくなりました。上野動物園のパンダ返還期限も2026年に迫っており、国内からパンダが消える可能性があります。
白浜町のパンダ返還に関しては和歌山県の有力政治家である二階氏の影響を挙げる声もあります。紀伊半島を一周する高速道路の建設に尽力し、地元では「二階道路」や「二階バイパス」と呼ばれています。パンダが東京都の次に和歌山県にやってきたのも親中派である二階氏が大きく関わったとされています。その二階氏は2024年に政界から引退。それからわずか1年でのパンダ電撃帰国は「二階氏が引退した影響もあるのでは」と考えてしまうのも無理はありません。
今後は
今後、日本にパンダがやってくるかどうかは日中の政治的な駆け引きになるかもしれません。そして、どのまちにパンダがやってくるのかもまた、政治的な判断になる可能性があります。パンダが政治に振り回されるのはかわいそうですが、これからも愛くるしいパンダが日本で見続けられたらなあと思います。
そして、パンダが来る前から温泉地や海水浴場として栄えた白浜町の魅力を求めて多くの観光客が訪れることを願います。
Comments