日本全国餃子マップ
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- 2020年1月31日
- 読了時間: 18分
更新日:6月28日
私が1番好きな食べ物、餃子。皮の中には、その土地の歴史や人の暮らしが詰まっています。日本全国のご当地餃子を食べ尽くしたのでマップ化してみました。これからもまだ見ぬ餃子を求めて旅を続けます。

ぷりぷり!羽幌えびタコ焼き餃子(北海道羽幌町)
ここがポイント: 羽幌町が日本トップクラスの水揚げ量を誇る「甘エビ」と、道内でも有数の水揚量を誇る「ミズダコ」を使用。漁師たちの情熱が詰まった最高峰のシーフード餃子です。
餃子は「はぼろ温泉サンセットプラザ」で食べることができます。寄り道もしましたが、新千歳空港から車で約8時間。日が傾く日本海オロロンラインの絶景を横目になんとか辿り着きました。
味: 甘エビとミズダコを使用した贅沢な餃子。皮は比較的厚めで、魚介の旨味を逃さないようしっかり閉じ込めています。ぷりぷり食感がたまりません。肉を使っていないからヘルシー。
衝撃コラボ「みよしの」のぎょうざカレー(北海道札幌市)
ここがポイント: ビックリ仰天の組み合わせ!ですが、餃子とカレーなんて夢のような組み合わせです。「みよしの」さんは北海道でチェーン展開する1967年創業の老舗で、札幌市民にの話を振るとスープカレーより熱く語りだします。誕生のキッカケは餃子に続くメニューの柱を考案したことだったとか。コストパフォーマンスとわずか1〜2分の提供スピードが魅力で「早い、安い、旨い」の3拍子揃ったファストフード。道民の心を掴んで離さないソウルフードです。
味:ルーは辛口と甘口の2種類。少しスパイシーながら比較的スタンダードな味わい。そこに、薄めの皮の餃子をスプーンでザクッと割り、溢れ出た肉汁とカレーを絡めて口に運ぶと化学反応が起きます。少し邪道ですが、この「背徳的な一体感」が、たまらなく美味しい。
仕事帰りにパクパク!円盤餃子(福島県福島市)
ここがポイント: フライパンで一度に多く焼けるように丸く並べられたビジュアルは大迫力!満州からの引揚者が夜の屋台で始めたのがルーツで、仕事帰りのサラリーマンが「お酒のおつまみ」として楽しむ文化として根付いています。オススメ店は「照井」さんです。
味:薄めの皮を多めの油で焼くことで、外側がパリパリッと香ばしい食感が特徴。その中には、キャベツや白菜を中心とした野菜ベースの餡が包まれており、驚くほど中身が軽いです。見た目のボリュームとは裏腹に、円盤丸ごとが一瞬で消えてしまいます。ビールとの相性も抜群。
餃子のテーマパーク!宇都宮餃子(栃木県宇都宮市)
ここがポイント: 戦時中に中国大陸に渡った将兵が、帰国後に故郷で味を再現したのが始まりとされる、言わずと知れた餃子の街。定番の「みんみん」さんは、メニューが『ヤキ(焼き)』『スイ(水)』『アゲ(揚げ)』の3種類しかありません。自信があるからこそ。ツウな人は「ダブル・スイ・ライス(焼き2・水1・ご飯)」と呪文のように注文します。また、宇都宮餃子会が運営する「来らっせ(きらっせ)本店」は人気の餃子店を一度に楽しめる夢のようなテーマパークです。
1994年には宇都宮市民の餃子愛を体現すべく、ビーナスが餃子の皮に包まれた「餃子のビーナス像」が宇都宮駅東口に設置されました。しかし、不運が重なります。宇都宮駅周辺は宇都宮ライトレールが日本国内の路面電車路線としては75年ぶりに新規開業するなど再開発が進んでいますが、2008年に西口へ移動しようと際にはクレーンのワイヤーが外れ、地面に激突して上下まっぷたつに。その後修復されますが、設置場所がデッキの下でわかりにくいと不評で、2014年に2階のデッキ上へ再移転。慎重を期したものの、今度は向きを逆に設置してしまいました(すぐに気付いて修復されました)。
味: 特徴はお店によってさまざまですが、傾向としてはヘルシーさが売り。白菜をベースとした野菜多めの餡は、一口食べると優しい甘みと旨味が広がります。絶妙なバランスで計算された皮と餡の一体感は、何個でも食べられてしまう飽きのこない味わいです。
とまとルンルン揚げ餃子(埼玉県北本市)
ここがポイント: 実は北本市におけるトマトの歴史は古く、大正時代にまで遡ります。当初は輸出用の種子栽培からスタートしたものの苦戦し、起死回生の一手として売り出した「トマトクリーム」が当時のモダンな洋食ブームに乗って大ヒット。そんな街のルーツに着目し、特産品推進委員会が一般募集したレシピから、職人たちの試行錯誤を経て生まれたのがこの餃子です。まさに餃子を使った地方創生です。
味: 特産の北本産トマト、ホクホクの男爵いも、そしてジューシーな国産豚肉。この厳選された素材の風味を最大限に活かすため、なんと「小麦粉の皮の分量は45%以内」という緻密な黄金比が定義されています。特産トマトを餡だけでなく皮にも練り込んだほんのり赤色の揚げ餃子。サクッとした食感の後、トマトの爽やかな酸味と具材の旨味がまるでピザやラザニアのように口の中で弾ける、新感覚の美味しさです。
皮革命!串ぎょうざ(埼玉県上尾市)
ここがポイント: 上尾市の居酒屋や焼き鳥店を中心に発展した、「お酒の相棒」としての創作系ローカル餃子です。通常の小麦粉の皮の代わりに「豚肉の薄切り」で餡を巻いて串に刺すという、スタミナ満点の餃子。2013年に市内の飲食店で誕生し、餃子=餡と皮という概念を大胆にアップデートした、地域活性化を担う一品。
味: 一口かじると、外側の香ばしく焼き上げられた豚肉の旨味と、内側に閉じ込められたジューシーな餃子餡の肉汁が同時に溢れ出し、口の中で完璧に融合します。肉で肉を包み込んでいるため、一般的な餃子とは比較にならないほどの濃厚な食べ応え。ビールやハイボールが止まらなくなる、お酒の席のために計算し尽くされた至高の逸品です。
ぎょうざの満洲(埼玉県所沢市ほか)
ここがポイント: 埼玉県所沢市が発祥で、現在は同川越市に本社を置く、埼玉や東京を中心に絶大な支持を誇るローカルチェーン。看板に躍る「3割うまい」という謎のキャッチコピーがトレードマーク。一見すると不思議なフレーズですが、その意味は「うまい・安い・元気」の3つのバランスに加え、「3割増しでうまい」という経営哲学が込められています。
味: 最大の主役は、国産小麦を100%使用した「もっちもちの厚めの皮」。焼き目はパリッと香ばしい。豚肉と、たっぷりの野菜を使った餡は、素材本来の優しい甘み。毎日でも食べたくなる、飽きのこない完成された味わいです。
まるでパン!ホワイト餃子(千葉県野田市)
ここがポイント: 千葉県野田市で生まれ、今や全国に熱狂的なファンを持つ独自の餃子文化です。初めて見た人が思わず「これパンかお饅頭じゃん!」とツッコミを入れてしまうほど、見た目は完全に俵型のスナック。驚くべきはその製造プロセスで、大量の油の海で20分近くグツグツと「揚げ焼き」にされます。名前は白いから「ホワイト」ではなく、創業者が中国人の「白(パイ)」さんだからだとか。関東を中心に全国にのれん分けされた店舗があります。
味: 最大の特徴は、フランスパンの生地に近いという、独自の分厚くモチモチした皮。揚げ焼きにされることで、外側は「バリッ」と豪快な歯ごたえに仕上がっています。そのハードな皮を噛みしめると、中から豚肉と大量の野菜の旨味が、スパイスの香りと共に「ブシャッ」と溢れ出します。隠し味に使われているシナモンなどの複数スパイスが絶妙なアクセントになっており、その独特な風味と食感のコントラストに、一度ハマると抜け出せなくなる中毒性の高い味わいです。
実は元祖!羽根付き餃子(東京都大田区蒲田)
ここがポイント: 1983年創業の中華料理店「你好(ニイハオ)」の創業者が、中国の焼き饅頭の焦げ目をヒントに開発したのが羽根付き餃子の始まりとされています。 蒲田で「餃子御三家」と称される「你好(ニイハオ)」「歓迎(ホアンヨン)」「金春(コンパル)」の3店は、すべてこの創業者の一族(兄弟など)がそれぞれ立ち上げたお店。一つの家族の挑戦から始まった羽根付き餃子は、親族の手によって街全体へと広がり、今では蒲田独自のカルチャーへと進化しました。
味: 最大の魅力は、口に入れた瞬間に押し寄せる、食感のグラデーションです。お皿いっぱいに広がる羽根は、まるで繊細なステンドグラスを思わせる美しさ。まずはその極薄の羽根が「サクッ」と心地よく砕け、続いて本場・中国流の厚めで「もっちり」とした皮の弾力が迎えてくれます。そして皮を破った瞬間、中から小籠包さながらにジューシーなスープが「ブシャッ」と勢いよく飛び出す設計。この一連のドラマチックな美味しさは、何度食べても感動を味わえます。
労働者の味方!かわさき餃子(神奈川県川崎市)
ここがポイント: 戦後、労働者の街として発展した川崎市において、安くてスタミナがつく餃子は瞬く間に市民食となりました。中でも最初の中華専門店として有名なのが「成喜(なるき)」さんです。 神戸餃子と同じく味噌がベースなのですが、その推奨比率はなんと「味噌7:酢2:醤油1」。これは「かわさき黄金比」と呼ばれています。
味: 大ぶりな焼き餃子を、黄金比でブレンドした特製味噌タレにたっぷり潜らせて口へ運びます。味噌の濃厚なコクと深みに、酢の爽やかな酸味と醤油のキレが絶妙に調和し、餃子のジューシーな肉汁を引き立てます。このタレで食べる川崎餃子は、ビールにはもちろんのこと、とにかく白飯との相性が抜群。
独自の進化!第七ギョーザの店(石川県金沢市)
ここがポイント: 金沢市民の誰もが知る圧倒的なソウルフードです。千葉のホワイト餃子の流れを汲みつつも、金沢の地で独自の超巨大な進化を遂げました。締めに食べる人も多く、深夜2時の閉店(人手不足で時短営業中のことも。要確認)まで客足が途絶えず、常に大行列。店舗も広く、一度訪れれば、その熱気に圧倒される、金沢が誇るべき一大エンターテインメントスポットです。店名の由来は創業者の修行先であるホワイト餃子から7番目に独立して開業したから。
味: 初めて見る人を驚かせる、俵型のユニークで圧倒的なボリュームのフォルムが特徴です。分厚い皮をたっぷりの油でカリッカリに揚げ焼きにしており、一口かじれば「カリッ、もちっ」という新ジャンルの心地よい食感が弾けます。厚みのある皮の向こうから溢れ出るジューシーな肉汁は、後を引く美味しさ。金沢の厳しい寒さを一瞬で吹き飛ばしてしまうような、スタミナとパワーに満ち溢れた唯一無二の味わいです。
水餃子は珍しい!すその水ギョーザ(静岡県裾野市)
ここがポイント: 日本では焼き餃子が主流のなか、珍しく「水餃子」を主軸に据えて街おこしを行っている裾野市。地元のおばちゃんたちが営むアットホームな名店「太輝音ドルクス」などで提供されています。 最大のインパクトは、特産品である「モロヘイヤ」を練り込んだ鮮やかなエメラルドグリーンの皮です。
味: お湯から上がったばかりの瑞々しい皮は、ツルッとした極上の喉越し。特産のモロヘイヤを練り込んでいる効果は見た目だけにとどまらず、スープに優しく自然なとろみをもたらすという機能的な役割も果たしています。ジューシーな餡の旨味が溶け出したスープと、とろみのあるスープが絡む水餃子を一緒に口へ運ぶことで、完璧に計算された一体感を味わえる上品な一杯です。
市民食!浜松餃子(静岡県浜松市)
ここがポイント: 宇都宮市と並ぶ餃子界の絶対王者。戦後、製造業で働く人々の栄養源として屋台で食べられたのが起源です。帰還した復員兵や工場で働く中国人労働者が広めたとも言われています。養豚場があり、キャベツ(お隣の愛知県は群馬県に次ぐ生産量全国2位)や玉ねぎの生産が盛んで材料も安価で手に入ったことも普及を後押ししました。この地で元祖として知られる名店「石松」さんのスタイルが、浜松餃子の象徴となっています。一度に多く焼けるように円形に並べられ、中央には茹でたもやしが添えられています。これは真ん中の穴が寂しいという理由から誕生したのですが、これが単なる見た目の穴埋めにとどまりません。ジューシーな餃子を食べ進めるなかで、油っぽくなった口の中を完璧にリセットしてくれる最強の「箸休め」として機能しています。 浜松市は共働きも多いことから「お持ち帰り文化」が非常に発達しており、なんと「餃子のドライブスルー」まで存在するほど市民の生活に餃子が溶け込んでいます。実は「餃子製造機の生産量も日本一」という背景も「ものづくりのまち」ならでは。
味: 餡の主役は、これでもかと贅沢に刻み込まれた「甘みの強いキャベツ」と地元の旨味豊かな豚肉。薄めながらもモチモチ感のある皮で包み、香ばしく焼き上げられています。一口食べると、お肉のジューシーさに負けないキャベツのみずみずしい甘みが口いっぱいに広がります。非常にあっさりとした味わいのため、添えられたシャキシャキの茹でもやしを合間に挟むことで、何個でも無限に食べられてしまいます。定食の餃子は10個、15個、20個と選べますが、迷わず20個を選択すべし。ホカホカの白ご飯と味噌汁がついてきます。これぞ最強の組み合わせ。
大スケール!津ぎょうざ(三重県津市)
ここがポイント: 1985年頃、津市の学校給食の栄養士たちが「子どもたちに栄養満点でインパクトのあるものを」という想いから開発した、心温まるルーツを持つご当地グルメです。そのため、三重県民にとっては「子どもの頃から慣れ親しんだ思い出の味」でもあります。
味: 伊勢自動車道の「安濃SA」などでも手軽に購入でき、ドライブのお供にもぴったり。直径15センチという通常の約2.5倍にも大きめの皮を丸ごと豪快に油で揚げてあるため、片手で持って口に運ぶと「ザクッ」と非常に小気味よい音が響きます。その香ばしい大きな皮の中には、ジューシーな餡がたっぷりと詰まっており、噛み締めた瞬間に中からまるでハンバーグを食べているかのような圧倒的な肉汁が溢れ出します。ボリュームも美味しさも大満足の一品です。
近江牛餃子(滋賀県彦根市ほか)
ここがポイント: 日本三大和牛の一つ「近江牛」を大衆グルメの王様へと落とし込んだ一品。
味: 近江牛の圧倒的な旨味が口いっぱいに広がります。
実はメッカ!京都の餃子(京都府京都市)
ここがポイント: 京都といえば伝統的な和食や割烹のイメージが強い街ですが、実は「餃子の王将」の発祥の地でもあり、宇都宮や浜松に負けないほどの餃子大消費都市という意外な側面を持っています。 京都はパンの消費量も全国屈指で、新しいもの好き。
味: 皮の厚さや餡は店舗によってさまざま。名店「ミスターギョーザ」は薄皮で小ぶりに仕立てられています。一口サイズで食べやすく、パリッとした軽快な薄皮の食感のあと、上品に効かせたニンニクの香りと餡の旨味が優しく広がります。決して重すぎず、油っぽさを感じさせない絶妙な味付け。
庶民派!うどんぎょうざ(大阪府高槻市)
ここがポイント: 高槻市の北部で昭和40年代から家庭料理として親しまれていた隠れメニューが、近年ご当地グルメとして表舞台に立ちました。皮で包まず「細かく刻んだうどんを餡に混ぜ込む」というアプローチで解決しています。一見、手抜き(?)のようでありながら、実は大阪らしい合理精神とクリエイティビティの塊であり、餃子の構造を根底から再定義した見事なプロダクトと言えます。
味: 見た目はフライパンでハンバーグのように丸く焼かれており、およそ餃子には見えません。しかし、いざ口に運ぶと驚きの体験が待っています。細かく刻まれたうどんが、絶妙に「モチモチした皮」の役割を果たしており、味も食感もほぼ「餃子」。新感覚ながらもどこか懐かしい安心の美味しさです。
神戸発祥!味噌ダレ餃子(兵庫県神戸市)
ここがポイント: 南京町(中華街)を擁する港町・神戸の独特な食文化から生まれたスタイル。「ぎょうざ大学」「ひょうたん」「赤萬」など、数々の名店がしのぎを削っています。 最大の面白さは、お店ごとに白味噌や赤味噌をベースにした独自の「秘伝の味噌ダレ」が用意されており、そこに客が自分で酢・醤油・ラー油を調合して好みの味へ仕上げていく点。本気で神戸への移住を検討したくなるほどの強い引力を持っています。
味: 皮の厚さや餡は店舗によってさまざま。傾向としては小ぶりで、薄皮をパリッと香ばしく焼き上げるのが神戸流。中に包まれた豚肉のしっかりとしたコクと旨味が特徴です。これを、酢やラー油をブレンドした特製味噌ダレにたっぷり絡めていただきます。お店ごとに味噌の濃度や甘みが全く異なるため、あるお店では濃厚なコクを楽しみ、別のお店ではマイルドな酸味を楽しむといった、お店を巡る楽しさも格別。パリッとした軽快な食感と、コク深い味噌の風味が完璧に調和した唯一無二の美味しさです。
こんな場所で!屋台餃子(高知県高知市)
ここがポイント: お酒が大好きな高知の文化に根付き、「屋台 安兵衛」などの名店を中心にお酒をたらふく飲んだ後の締めとして食べるのが高知市民の日常。
味: スナック感覚の軽快な食感の秘密は、限界まで薄く仕上げられた極薄の皮にあり、多めの油を注いだフライパンで一気に「揚げ焼き」にするのが特徴。中の餡はみずみずしく、香ばしさと旨味のバランスが絶妙で、お腹がいっぱいなはずなのに次々とビールと一緒に胃に吸い込まれていく小ぶりな餃子です。
鉄鋼マンの相棒!鉄鍋餃子(福岡県北九州市)
ここがポイント: 官営八幡製鉄所で栄えた北九州市。24時間交代勤務で働く、お腹をすかせた鉄鋼マンたちのために「最後まで冷めないように」と、鉄鍋のままテーブルに提供したのが始まりです。 小ぶりな餃子が鉄鍋にびっしりと敷き詰められて運ばれてくる姿は、見た目だけでテンションが上がります。まさに歴史と優しさから生まれた、ガッツリいきたい時のためのスタミナ餃子です。
味: 厚めでモチモチした皮を、鉄鍋でカリッと香ばしく焼き上げています。一口食べると、ジューシーな豚肉の旨味とニンニクがしっかり効いた餡が弾けます。 そして何より外せないのが、ラー油の代わりに「赤柚子胡椒」をタレに溶かして食べる現地流のスタイル。これが豚の脂の甘みをガツンと引き締めてくれて、超絶品です。一度この組み合わせを知ってしまうと、普通のラー油には戻れなくなるほどの衝撃があります。
三国時代突入!宮崎餃子(宮崎県宮崎市、高鍋町)
ここがポイント: 近年、餃子購入額や頻度で宇都宮・浜松の2大巨頭を破り、日本一に輝いたことで一躍全国に名を轟かせた新しい聖地です。近隣自治体の高鍋町は「馬渡(まわたり)」さんなどの名店があり、宮崎市内をドライブ中に「餃子のまち高鍋」という看板を見て思わずハンドルを切って突撃してしまうほどの魅力があります。 地元ではお持ち帰りやお裾分けの文化が深く根付いており、「丸岡」さんのような持ち帰り専門店も大人気。それぞれの家庭やお店ごとにバリエーション豊かな味が楽しめる、今日本で一番勢いのある餃子エリアです。
味: 味付けやスタイルは千差万別。お肉が主役の店、皮がモチモチの店など店ごとの個性を楽しむのが宮崎流です。傾向としては地元の食材を生かした店が多く、南国の豊かな太陽をたっぷり浴びてキャベツの甘みを感じられます。
ご当地餃子は「3つのルーツ」に分けられる!
【歴史・文化系】
戦後、中国から帰国した人や、日本で働く中国人たちが、現地で親しんだ本場の味を日本で再現し、屋台や専門店を開いたことで定着した歴史あるパターンです。
例)福島市、宇都宮市、川崎市、浜松市、神戸市など
【地元食材系】
餃子に使用する食材が元々地元の特産品だったパターンです。
例)群馬県、浜松市、宮崎市など
【まちおこし系】
地元を盛り上げたり、地域の特産品をアピールするために、日本人の口に馴染みがありアレンジもしやすい餃子を使って戦略的に盛り上げているパターンです。
例)羽幌町、北本市、上尾市、裾野市、津市、高槻市など
労働者を支える浜松市や北九州市の餃子、酒飲みの胃袋を満たす高知市の餃子、「包むのが面倒なら混ぜちゃえ」という大阪人の合理精神を体現した高槻市の餃子。餃子が、時代を超えて最強のソウルフードになるのは「そのまちに生きる人たちのライフスタイル」と完璧に結びついた時です。皮の中には、その土地の歴史や人の暮らしが詰まっています。
おまけ
餃子の魅力はたくさん。1個に炭水化物(皮)、脂質・タンパク質(肉)、ビタミン・食物繊維(野菜)が完璧な比率で閉じ込められている完全食。栄養バランス抜群で餃子ダイエット(結果を保証するものではありません!)もあります。一方で米にもお酒にも合いますし、「カリ・モチ・ジュワ」の食感のグラデーションがたまりません。アンジャッシュ渡部さんによると表食い、裏食いで違った食感を楽しめるといいます。食べ方も酢コショウなどいろいろ。
以下は学生時代に書かせていただいたコラムです。誕生日の数だけ食べたり、地元の24時間営業の王将で朝餃子をしたり、年1000個食べたり、人生最後の食事は餃子と決めている私の餃子愛を語っていますので、興味のある方はどうぞ。
食べることと喋ることが大好きだ。ご飯を囲んで会話に花を咲かせる。至福のひとときだ。そんなシーンにはいつでもどこでも気軽に食べられる餃子が欠かせない▼子どものころから餃子が好きだ。幼少期、親に付けられたあだ名は餃子大王。また、大学2年生のとき、授業のレポートで餃子について3500字執筆した。餃子の知識なら自信がある▼この夏も全国各地に赴き、餃子を食した。ここからはお勧めしたい餃子について紹介する▼まずは定番、静岡県の浜松餃子。主役であるたっぷりのキャベツと豚肉の旨味が奏でるハーモニーは絶妙。しゃきしゃきのもやしを添えて食べるのが浜松流だ▼次に三重県の津ぎょうざ。直径15㌢という特大の皮に具を包んで食べる揚げ餃子だ。元々は津市の学校給食で提供され、子供たちに大人気のメニュー。カリッカリの皮と具だくさんの餡が食欲を満たす▼そして、神奈川県のかわさき餃子。こちらは神戸餃子と同じく味噌だれでいただく。味噌のコクと溢れだす肉汁がたまらない▼最後は博多餃子。熱々の鉄鍋で焼き上げられた餃子は実に香ばしい。外はパリパリ、中はジューシー。ビールと相性が良い▼中国では、大晦日に家族揃って餃子を食べるそうだ。餃子の皮を包むことは福を包み込むことを意味する。そして、一家の健康を願う▼日本のさまざまな地域で作られているご当地餃子。食文化の継承、地域振興。そこには作り手の大切な思い、そして、人を幸せにしたいという思いが包まれている。




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