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愛媛は貧乏…失言連発も秋田県民に愛された「殿」16年の県政を振り返る

  • 執筆者の写真: うらのりょうた
    うらのりょうた
  • 1 日前
  • 読了時間: 3分

さらば殿!秋田県民に「殿」の愛称で親しまれた佐竹知事が4期16年の任期を終えました。なぜこれほど秋田県民に愛されたのか。そして秋田県はこの16年でどう変わったのか。


佐竹知事は久保田藩主佐竹氏のうち、角館、現在の秋田県仙北市を治めた北家(ほっけ)の第21代当主。県職員、秋田市市長を歴任とまさに「殿」と呼ぶにふさわしい経歴を歩んでいます。


人口減少が深刻な秋田県。知事に就任した当初、県人口は110万人を超えていましたが、17年に100万人を割り込み、24年には90万人を下回りました。それでも、企業誘致や少子化対策に取り組み、人口減少を最小限に抑えたという声もあります。


県民に寄り添いどこか憎めない人柄で「殿」と親しまれた佐竹知事ですが…


「秋田県には人が歩いていない」

2020年にコロナが流行した際には「そもそも郡部においては、普通の時も人が歩いていませんので…」と自虐的コメント。自粛自粛と叫ばれ、言いたいことも言えないような状況下で地域性を考慮した上で策を講じる重要性を訴え、議論に風穴を開けました。


確かに郡部、特に厳冬期は人が歩いていないことも多い秋田県。仙北市から北秋田市にかけてクルマを走らせているときはガソリンスタンドの間隔が長くてガス欠に陥りそうになったこともありました。


「秋田県小坂町は貧乏」

ある時は秋田県小坂町の財政に触れて「この町は金ないんだな。貧乏なんだよ」と失言。小坂町は銅山として栄え、現在は都市鉱山に着目、十和田湖に面しているなど素敵なまちで私も好きなんですけどね。


「お前のところにクマを送るから住所を送れ」

スーパーマーケットに侵入したクマを駆除し、秋田県に「かわいそう」などと苦情の電話が殺到した際、佐竹知事は「お前のところにクマを送るから住所を送れ」と発言。この意見には賛否が渦巻きました。特に、動物愛護団体からは非難の声が。しかし、クマが出没した秋田県秋田市の土崎港(つちざきみなと)は秋田県の中でも人口の多いエリア。重要港湾の秋田港や土崎駅を擁し、セリオンというタワーもあります。私も訪れましたが、いわゆる"普通のまちなか"で、こんなところにクマが棲みついては住民は安心して暮らせません。命に関わる問題です。佐竹知事の発言は、市街地での猟銃を認める法改正への動きに弾みをつけました。言葉選びはともかく、忖度せずに毅然とした態度で秋田県民を守る姿勢はトップとして頼もしいものでした。


「愛媛県のじゃこ天は貧乏くさい」

2023年には全国知事会議で訪れた愛媛県に対して「酒はうまくないし食い物は粗末」「じゃこ天は貧乏くさい」と失言。ところが、この結果じゃこ天の知名度は急上昇。愛媛県のじゃこ天は全国から注文が入り、特に秋田県からは「うちの知事がすみません」と注文が急増し、売り上げが約2倍になったじゃこ天メーカーもあったといいます。さらには秋田県と四国4県が合同物産展を開いて5県の特産品を詰め合わせた「なかよしセット」を販売したり、サッカーJリーグのブラウブリッツ秋田がホームゲームでじゃこ天を販売したりと大盛り上がり。大炎上からまさかの大逆転を果たしました。


いやあ、やっぱり持ってる人っているんですね。知事は「秋田県民のみなさまにカバーしてもらった」と振り返っていますが、知事の人柄、そして、秋田県民の温かさの賜物だと思います。


佐竹知事は任期満了の会見で全国の知事に対し「首都圏と地方の知事には若干分断があるが、感情的にならず話し合ってウィンウィンでやってほしい」と発言。地方自治のあり方に真正面から向き合った16年でした。

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大学時代、この言葉に違和感を覚えたことを

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