なぜ?小さな村に大手チェーン続々進出のワケ【シリーズ日本の実像】
- うらのりょうた

- 4月1日
- 読了時間: 2分
四方を鳥取県米子市と日本海に囲まれた小さな村。「鳥取のバチカン」とも称される日吉津村(ひえづそん)は面積たったの4㎢、東京ドーム2個分、全国で6番目に狭い市町村です。
日本の村へのイメージが変わるかも?今回は「村」の実像に迫ります。
日吉津村は1889年の発足から100年以上も姿を変えず現在に至ります。
最大の理由は潤沢な税収。村内には王子製紙の製紙工場が立地しています。周辺の自治体が米子市と合併して行く中、合併をしなかった結果、気付いたら米子市に囲まれるような状況となりました。
さらに、工業に依存しすぎて一本足打法にならないように商業も強化。1999年には現在のイオンモール日吉津が開業しました。米子市に依存せず、なんなら、米子市の商圏まで奪うかというような勢いで利便性を高めています。
近年はホームセンター大手の「カインズ」、ディスカウントショップの「ラムー」、ラーメンの「来来亭」、中華料理チェーンの「大阪王将」などが続々オープン。観光マップを見ると「日吉津村には映画館もあるしスタバもあるよ」と謳っています。
このように、日吉津村は多くの人がイメージする中山間地域の村や離島の村とは違った都市型の村です。特に、国道431号線は境港市・米子空港方面と国道9号を結ぶ要路としてクルマが行き交います。
このように、いまなお合併をせず残っている村は何かしらの強い経済的基盤があり、豊かなケースも多いです。
工場、原発などのエネルギー施設、公営ギャンブル、主要都市との隣接。
ホタテの北海道猿払村、
弘前市に面し比較的田舎ではない青森県田舎館村、
エネルギーの青森県六ヶ所村、茨城県東海村、新潟県刈羽村、
競輪の新潟県弥彦村、
競馬の茨城県美浦村、
ファナックの企業城下町である山梨県忍野村、
県内最大級のショッピングセンターを有する長野県山形村と子育てに力を入れる南箕輪村、
臨海工業地帯を担う愛知県飛島村、
人口4万人を超える沖縄県読谷村…
ひとくくりに「村」といってもさまざまな光景があります。




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